株式会社きづなろ(本社:東京都品川区、代表取締役:大槻知史)は、北陸から革新的なビジネスを生み出す「NGAS-Accelerator Program 2024」の採択企業として、住まいそのものが入居者の健康を見守る「ヘルスケアエコシステム」を2024年12月18日のDEMODAYにて発表いたしました。
開発の原点 ―見つけられなかった母の転倒事故―
「見守り装置を契約していたのに、なぜ母の転倒を防げなかったのか」という切実な問いが、本プロジェクトの始まりでした。
玄関で転倒し骨折、身動きが取れなくなった母の姿は、従来の見守りシステムの限界を痛感させるものであり、これを機に、より安全・安心な在宅ヘルスケアの実現を目指すこととなりました。
革新的技術で実現する「転ばない暮らし」
当社が開発したシステムは、独自のAIエッジ技術により、従来のセンサーでは捉えきれなかった人の姿勢や動作を高精度で認識します。設置位置や角度に左右されることなく、一般家庭でも手軽に導入できる画期的なソリューションへと昇華。
三万回以上の試行錯誤を経て、97%以上という高い転倒検知精度を実現し、転倒リスクの早期把握と迅速な対応を可能にいたしました。
アクセラレータプログラムを通じて得られた成果
NGAS-Accelerator Program 2024の実証実験では、ガス展でのアンケート調査(n=410)およびインタビュー(n=65)を実施。調査を通して、サービスに求められる機能や「安心」を提供するための要素が明確化されました。
これにより、同システムはご家族への安心感と、高齢者住宅のスタッフの「心身の負担軽減」を実現するソリューションとして、高い評価をいただいております。
地域から世界へ広がる新しい可能性
本プログラムでは、北陸地域のサービス付き高齢者向け住宅および住居型老人ホームにおいて、センサーとサービスの実演およびヒアリングを実施。
施設関係者からは「入居者のプライバシーと見守りの両立」や「夜間巡視の負担軽減」といった期待の声が寄せられるとともに、介護発祥の地であるドイツのケアプロバイダーからも、運動機能評価のエビデンス生成システムとして高い関心が寄せられております。
今後の展開
今回のプログラムで得た知見を足がかりに、離れて暮らす親子間での遠隔見守りサービスなど、新たなサービス展開を計画しております。
当社は「みんながピンピンコロリの社会を創る」というミッションのもと、老後も自立して元気に暮らせる環境づくりを支援し、在宅ヘルスケアの新たなスタンダードを確立することで、すべての人々の健康寿命延伸に貢献してまいります。
株式会社きづなろについて
株式会社きづなろは、世界初となるヘルスケアエコシステムを提供する企業です。
日常生活動作センシングと多様なモーダルセンシング、診断AIを組み合わせた革新的なシステムにより、壁面に設置されるステルスな骨格センサーが生活動作情報を的確に収集。
さらに、ベッド上の呼吸・心拍を検知する非接触センサーや、便器に組み込まれた生体情報センサーなど、複数のモーダルセンシング技術と問診AIによるかかりつけ医代替機能を実装し、包括的な在宅ヘルスケアを実現しております。
緊急時には専門の安心ネットが迅速に対応し、見守る家族の負担を大幅に軽減する点が特長です。
本システムにより、「転ばぬ先の見守り」から「転ばない暮らし」への転換を図り、地域社会のみならず世界中の高齢者が安心して自立した生活を送るための新たな在宅ヘルスケアソリューションとして、今後も革新的な取り組みを推進してまいります。